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目次
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・美容サロン存続のボーダーラインである生産性を上げるには? ・今すぐできる生産性の上げ方 ・客数の最大化を目指す ・アシスタントのできるメニューを増やす ・VIP客を明確化する ・長期的に生産性を上げる方法 ・リピーターになり得る新規客の集客 ・新メニューやコースで単価アップを狙う ・ストック型の戦略を持つ ・美容サロンの生産性を上げる方法 |
美容サロン存続のボーダーラインである生産性を上げるには?

生産性とは売り上げ÷スタッフ人数、つまり、スタッフ1人あたりがもたらす利益のことを言います。たとえば、売り上げ200万円、スタッフ数5人であれば、生産性は40万円です。一般的に、美容室の生産性は約50万円ですが、実際には35~40万円で赤字経営のサロンが多いようです。黒字経営をしていくボーダーラインは60万以上、開業するには70万円以上ないと厳しいといわれています。本記事では今すぐ生産性を上げるためにできることと、長期的に生産性を上げる方法について具体的に解説します。
今すぐできる生産性の上げ方
まずは、今すぐ生産性を上げるサロン内の改革をお伝えします。従来では当たり前とされていた考え方を新しくしていくことで生産性のアップが図れます。美容サロンの人事生産性は平均1,500円といわれるなか、4,860円を上げるサロンがあります。このサロンは、これまで常識とされてきたことを疑い、無駄だと思うものを省いていった結果、生産性が向上したそうです。たとえば、スタッフの拘束時間。ふつうであれば、お客様がいない時でもスタッフはお店で待機しているのが当たり前です。しかし、完全予約制にすることでお客様がいない時には店にもスタッフはいないという環境を作り出しました。いきなり、大きく変えることは難しいと感じた方もいらっしゃるでしょう。そこで今回は、生産性が60万円を超える美容サロンが行っている、すぐに真似できる方法をお伝えします。
・客数の最大化を目指す
・アシスタントのできるメニューを増やす
・VIP客を明確化する
常識を見直す内容も含まれており、抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、成長している美容サロンはほかとは違う戦略を持っているものです。ぜひ参考にしてください。
客数の最大化を目指す
1日にお迎えするお客様の数を増やしましょう。当たり前ですが、客数を増やせば売り上げが上がるので生産性も伸びるからです。これまでは、お客さんを待たせないことは当たり前でしたが、本当にその美容サロンがいいと思っていれば「待ち時間があっても行きたい!」と思うものです。人気の飲食店に行列ができるのと同じです。人気サロンでは、1人のスタッフが1日6人のお客様をお迎えすることもあるようです。これは、美容サロンの平日の平均客数10人を見るとかなり多いことがわかります。まずは、1日に最大何人のお客様をお迎えするか設定して、実際に無理のない範囲かどうかを検討してみてください。
アシスタントのできるメニューを増やす
先ほど、客数を最大化することを提案しましたが、アシスタントができるメニューが限られていると生産性は下がってしまいます。そこで、アシスタントができるメニューを増やすことが重要です。とはいっても、アシスタントはカット以外はほぼやっていますよね。結論、アシスタント期間を短くし早くカットデビューさせてしまおうということです。そもそも、美容サロンでアシスタントからスタイリストデビューするまでの平均は約3年。他業種では長すぎる修業期間です。このことが生産性の向上を妨げています。最近では2年、短ければ半年でデビューも珍しくありません。早く戦力に加えることで、スタッフ自身も必要とされている実感がわき、離職防止にもなるので一石二鳥です。VIP客を明確化する
パレートの法則をご存じでしょうか。別名8:2の法則ともいわれる、全体の2割の優良顧客が、総売上の8割をあげているという法則です。 お客様すべて同じように対応するのではなく、2割の優良顧客を差別化して対応することで全体の8割の売上が維持でき、生産性のアップにつながるのです。まずは、2割のVIP客を分析、明確化し、特別なアプローチをしましょう。たとえば、来店時に丁寧に対応するのはもちろん、特別割引や、イベント時にはプレゼントを準備するなどです。ついつい常連客には甘えてしまい新規顧客を優先してしまいがちですが逆です。常連客に支えられていることを忘れず、特別扱いをして、どんどんお店を好きになってもらいましょう。
長期的に生産性を上げる方法
ここでは、長期的に見て生産性を上げる方法をお伝えします。先ほどお伝えしたように売り上げの8割は2割の優良顧客が支えていますから、まずは今いるお客様が離れないように特別扱いすることが大切です。では、残りの8割のお客様は放っておいていいかというと、そうではありません。このお客様たちは、未来のVIP客かもしれませんし、通いたいサロンを見極め中の予備常連客かもしれないからです。お客様のカテゴリによって打ち出せるキャンペーンは異なります。そこへうまく誘導することができればサロンの生産性もアップします。「どうせ、初回限定のクーポン狙いでもう来ないだろう」と諦めないでください。ここでは、具体的に生産性を上げる方法を3点お伝えします。・リピーターになり得る新規客の集客
・新メニューやコースで単価アップを狙う
・ストック型の戦略を持つ
成功している企業が取り入れているストック型の戦略は、これからの時代もっと増えていくでしょう。このストック型の戦略は美容業界にも応用できます。では、順番に見ていきましょう。
リピーターになり得る新規客の集客
いくら技術やサービスに自信があっても、集客力がなければお客様は来店しません。集客には以下のような方法があります。・チラシ
・ニュースレター
・スリーステップカード
・お礼状
・ホームページ
・ブログ
特におすすめなのが3回の来店でたまるスリーステップカードです。なぜ3回なのかというと、リピーターになるお客様は、最初の来店から3か月以内に2回以上来店しているお客様が多いからです。3か月以内に2回以下のお客様と比べて、その数は7倍という結果が出ています。
新メニューやコースで単価アップを狙う
生産性の向上に単価アップは欠かせません。単価を上げるには新メニューやコースを作りましょう。たとえば、カット4,000円+カラー6,000円+トリートメント3,000円で通常13,000円のところ12,000円のコースを作るなどです。トリートメントをしたいと思っていたお客さんならお得感から選んでくれるでしょうし、値段がわかりやすくて安心感がもてます。また、スタッフにとっても、トリートメントを必要としていないお客さんに営業をかけるプレッシャーがないので働きやすくなります。その結果、離職率が下がり生産性アップにつながるメリットもあります。
ストック型の戦略を持つ
ビジネスで成功を収めている会社の多くがストック型の戦略を持っています。ストック型とは、一度売れば継続的に儲かる労働のことをいいます。最近でいえば、本や映画のサブスクリプション制度が人気でしょう。顧客側は一度入会すれば、毎月定額を支払ってサービスを楽しめます。美容サロンは、フロー型(一度しか儲からない労働)でしょ?と思われる方も多いでしょうが、実は美容サロンでもストック型のビジネスが導入されつつあります。たとえば、カットなしでシャンプー&ブローのみを月額定額制で提供する、リピート率を上げるために「1か月以内の来店で次回90%割引」を実施するなどです。どの企画も赤字になるかと思いきや売り上げは上がっています。
美容サロンの生産性を上げる方法

美容サロンの生産性を上げるには、サロン内の改善と、お客様に対するアプローチの2点から考える必要があります。サロン内の改善としては、アシスタントのカットデビューを早めることと客数の最大化です。また、売り上げの8割を支えている2割のVIP客は丁寧に扱い、特別感のある対応をすることで生産性を落とさずにすみます。常連客だけでなく、新規客の開拓も生産性を上げるのに大切です。
人間の心理をついたスリーステップカードや、今流行りのストック型ビジネスを取り入れて、安定的に収益を見込めるようにしましょう。何にせよ生産性を上げるには、これまでのサロンの常識を見直していく必要があります。
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