美容サロン向けITソリューションサイト SCAT株式会社

美容室に入る税務調査!事前対策と対処法、調査官のチェックポイントを考察

HOME > お役立ち情報 > 美容室に入る税務調査!事前対策と対処法、調査官のチェックポイントを考察
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
税務調査は、税金をきちんと納めているか、所得金額を確認するための調査です。納税者である事業主全てが対象です。
今回は個人事業主に入る税務調査について紹介します。税務調査がどのようなものか、目的・種類・時期など基本的な事項をはじめ、美容室に入る税務調査のポイントなどを合わせて紹介します。

目次
・美容室にも入る税務調査
・税務調査とは?
 ・税務調査の種類
 ・税務調査の内容
 ・税務調査期間と終了
・美容室に入る税務調査とは?
 ・美容室での税務調査の流れ
 ・チェック項目と対策
 ・税務調査対象になりやすい美容室
・税務調査のポイントは経費のすみ分け


美容室にも入る税務調査


税務調査というと、テレビドラマなどで知られているマルサ!をイメージしがちですが、マルサは国税局査察部の担当の強制調査です。今回はマルサではなく、個人事業主である、美容室に入る税務調査(任意調査)を紹介していきます。
税務調査というと、何となくネガティブなイメージですが、実はすごくシンプルで「税金が適正に納付されているか」を調査し確認するものです。口頭によるヒアリングから始まり、売上と経費のバランス、申告書が正しく作成されているかを見ます。そして誤りがあれば修正するように指摘されます。
税務調査の目的や内容、流れ、準備、対策など概要を見ていきましょう。

税務調査とは?

税務調査とは、「国税庁が管轄する税務署が、納税者が確定申告などで正しく税務申告を行っているかを調査することです。」つまり税金をきちんと納めているか、所得金額を確認するための調査です。
(目的)
日本の税金徴収は「申告納税制度」、自分で所得額から税金を計算して納付する課税制度となっています。自分で申告して納付するため、申告の計算が間違っていないか、正しく行われているか、不正(脱税)していないかを確認するのが税務調査です。 税務調査がなければ、計算の間違いに気付かなかったり、脱税が行われたり、と無法地帯状態になってしまいます。日本の申告納税制度が崩壊してしまうと言えるでしょう。
税務調査の目的は「正しい納税額を算出すること」「脱税などの不正防止」にあります。
(対象)
個人事業主:確定申告(青色・白色申告)を行っている事業主が税務調査の対象になり、納税を正しく行っている事業主であっても税務調査は行われます。つまり、申告を行っている事業主は全てが対象になります。
(時期)
基本、原則として1年を通して行われます。
ただし税務調査が多いと言われる時期があります。8月~11月、特に9月・10月が集中しやすいと言われています。税務署内の業務が落ち着いている時期、庶務上の理由であるため確定時期ではありません。

税務調査の種類

税務調査には「強制調査」と「任意調査」の2種類があります。任意調査は連絡の「ある」「なし」2通りあります。
【強制調査】
大口(脱税額が1億円超え)で悪質(隠蔽工作)な脱税が疑われる納税者に対し、国税局査察部:通称マルサが担当し、裁判所の令状を取り強制的に行われる税務調査です。犯罪性があると前提のもと、検察庁への告発が最終的な目的となるため、事前連絡はありません。
【任意調査】 一般的な税務調査です。納税申告の確認と申告漏れの有無を調査します。納税者の同意のもと調査が行われ、強制力はありませんが調査を拒否することはできません。また「質問検査権」を持つ調査官が担当するので、虚偽の報告や黙秘はできません。
個人事業主は、税務署の「個人課税部門」の調査官が担当します。
①連絡アリ:ほとんどの任意調査は、税務署から電話や文書で通知されます。税務署に顧問税理士が「税務代理権限書」を提出している場合は税理士に直接通知があります。
②連絡ナシ:サービス業などの現金決済が多い事業主には、実態確認を行うため事前連絡はありません。

税務調査の内容

調査官「質問検査権」による質疑応答で、1) 仕事の内容、2)顧客、取引先(売上・仕入)について、3) 決済の方法(カード・現金)などの質問から始まります。
次に申告書に基づき、だれがどのようにしてなどの作成について確認し、参考した帳簿や領収書などの資料を調査します。また、損益計算書・貸借対照表などについても確認します。資料は直近のものから見ていくようです。
基本は、調査官が必要と判断したもの全てが調査の対象になります。調査官からの提示がある場合は拒否できません。

税務調査期間と終了

現地調査の期間は、調査官の人数や調査対象の規模によって違ってきます。調査員1人で1~2日、調査員2人で2~3日などさまざまですが、半日だけで終了することはほとんどないので、調査日程の日から2日間くらいは調査予定日と考えておいてください。
現地での調査終了後、調査官が税務署内に持ち帰り、2~3週間以降に指摘事項の連絡が入ります。そして指摘事項を受けられるか否かを事業主が検討します。税理士さんがいるようであれば、相談してみると良いでしょう。 修正申告が必要であれば手続きをし、指摘事項に相違がある場合は、調査官に申し伝えてください。修正申告をする場合も、税務署内の審理が必要になります。
審理待ち期間が長いので、最終的な税務調査の終了まで、最低2か月程度かかります。

美容室に入る税務調査とは?

美容室に入る税務調査の目的は「適正な税金が納付されているか」を確認するためのものです。これは決して不正を指摘するものではありません。特に美容室のような個人事業主である店舗は、売上と経費の確認がポイントになります。

(売上を調査するポイント)何時・人数・施術メニュー・決済方法
・予約管理データ
・顧客管理データ
・物品販売管理データ
・入出金管理、カード決済
など、売上がどのように計上されたかを紐づけられているかを調査されます。
(経費を調査するポイント)個人的経費とお店の経費との明確な区別
美容室での経費は、家賃。光熱費・水道代・人件費・減価償却費(スタイリングセット、シャンプードレッサーなど)インターネット通信費・広告宣伝費など、仕分けが明白なものです。

個人経費は主に生活費とみなされるものです。外食・旅行・私服・携帯電話などです。 税務調査は、不正への指摘もありますが、過剰に申告しているものへの指摘もあり、税金が返金され
る時もあります。

美容室での税務調査の流れ

一般的な美容室での税務調査の流れを紹介します。
・調査員は1~2名
・開始時間は10:00~17:00、途中12:00~13:00に昼食休憩
・身分証明書、質問検査章の提示
※昼食の用意は不要ですが、お茶くらいは出しましょう。
【1日目/午前】
挨拶から始まり、お店の事業内容について質疑応答が始まります。最初はお店の内容~簡単なプライベートなど、雑談のような感じで話します。次にお店の経理関係について聞かれます。 ・来店顧客数、顧客カルテ
・売上管理、決済方法について(現金やカード)
・物販の仕入れや在庫管理について
・スタッフの人数や勤怠状況
・申告書作成について
昼食休憩に入る前に、帳簿(売上・出納など)や資料(給与明細や経費の明細など)の準備を促されます。
【1日目/午後】
売上、仕入、経費などの大きな金額を、帳簿や資料と合わせて確認します。

税務調査のチェック項目と対策

所得額売上から税金を算出しますから、売上・仕入のバランスが整合しているかどうかを確認します。そこで大切なのが資料になります。特に売り上げに関わる資料はチェックのポイントになります。
・予約の管理表(売上の目安になります。キャンセルや変更分など)
・日報のようなもの(予約外で受け付けたお客さまについてなど)
・売上レシートやカード決済の控え
・カルテ(顧客ごとの施術メニュー)
・総勘定元帳
そして経費でのチェックのポイントは、お店の経営に関係するものとプライベート出費の選別です。
・プライベートでの食事を会議費に
・家族用の携帯電話を通信費に
・私服や生活用品を雑費に ・家族旅行を社員旅行に

税務調査対象になりやすい美容室

美容室は商品を直接販売するわけではないので、かかる経費は、大きなところで人件費・家賃・広告宣伝費・材料費などです。税務調査対象になりやすい美容室とは、売上の計上が多いのに赤字が多いお店です。これは経費を水増し、プライべートな経費を計上しているということです。
また消費税の課税対象が1,000万円以上なので、売上の計上がボーダーライン(900万円前後)でとどまっているお店です 税務署に提出する申告書を納税者ごとに「税歴表」として管理しています。税歴表から売上や粗利の変化などが読み取れ、「怪しい」対象になってしまいます。

税務調査のポイントは経費のすみ分けです


税務調査はどのような美容室の店舗でも、いつか必ず入ります。納付税額に誤りがないかということが重要です。 節税は法律の範囲内で税金を少なくするよう工夫することで、もちろん節税は税務調査の指摘にはなりません。しかし個人事業主の場合、節税と思っていたところが指摘されることもあります。お店の経費として処理していたことが、個人的な費用だったというのが、一番多いパターンでしょう。
税務調査の対策として、お店の経費と個人的な経費は明確に区別することが重要です。調査対象になる売上や予約・顧客カルテ、帳簿などを一括管理できるPOSシステムの導入も検討してみると良いでしょう。

美容室の顧客管理・経営・販促に関するご相談はサロンPOSシステムのSCATへ
お問い合わせはこちら
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

まずはお気軽にご相談ください

お電話でのお問い合わせはこちら

03-6809-3260

受付時間:9:00~18:00(土日祝日は除く)

※お客様応対の品質向上及び通話内容の確認のため、
録音する場合があります。

LINEでのお問い合わせはこちら

お問い合わせ・資料請求