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美容サロンの開業で融資を受ける方法は?融資までの流れと主な資金調達先

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この記事では、美容サロンの開業融資を受けるために必要な基礎知識と、融資の審査を通すための必須条件をご紹介します。また、これまでも多くの美容サロンの開業資金の調達先として利用されてきた「日本政策金融公庫」と地方自治体の「制度融資」についてもまとめました。美容サロン開業の資金調達のあらましとして参考にして下さい。

目次
・融資を受けるためのポイント
・美容サロンの開業時の融資に関する基礎知識
 ・融資を受けるまでの流れ
 ・融資の必要額を算出する方法
 ・「審査」というハードルを越えるために
・美容サロン開業で利用できる主な資金調達先
 ・日本政策金融公庫
 ・自治体の中小企業融資
 ・都市銀行、地方銀行、信用金庫
・資金計画は慎重に立てよう


融資を受けるためのポイントは?資金調達先によって異なる融資条件もチェックが必要!

美容サロンを開業しようと思っても、全額賄えるほどの自己資金がある人はあまりいません。そんなときに、助けとなるのが融資です。
融資と聞くと、どこから借りればいいのか、いくら借りればいいのか、いくらなら借りられるのか、どうやって借りるのか……と、さまざまな疑問が浮ぶことでしょう。
この記事では、美容サロン開業の資金調達先としてよく使われる「日本政策金融公庫」と地方自治体の「制度融資」を中心に、融資に関する基礎知識や融資までの流れ、審査のポイントなどを紹介します。また、複数ある融資制度からどの制度を選ぶのが有利なのか、選び方のポイントについてもまとめました。 

美容サロン開業時の融資に関する基礎知識

美容サロン開業などのように、新しく事業を始めるための融資を「創業融資」と呼びます。一般的な事業資金の融資では、会社の実績や現在の財務状況などが審査のポイントになりますが、創業融資はまだ実体のない会社に融資を行うことになるので、当然審査のポイントも異なります。
創業融資を受けるうえで重要になるのは、「数字」よりも「内容」です。例えば、いくらまで借りられるかの重要ポイントとなる「自己資金」ですが、これは金額がたくさんあればいいというものではありません。お金をどういった経緯で手にしたかという過程が大切です。
金融機関は、開業を目指し自分でコツコツと堅実に貯蓄してきた自己資金を評価します。たとえ、実家が資産家で自己資金の一部を出してくれるとしても、全額「親のお金」では心証はよくありません。
どのような事業を展開をして、どれくらいの利益を見込んでいるのかをまとめる事業計画書も現実味のある内容が大切です。人に見られる書類だと思うと、ついつい見栄を張ってしまいがちですが、見栄えのいい言葉や数字を並べても所詮は絵に描いた餅。融資のプロには一発で見抜かれてしまいます。
堅実な言葉や数字を使って、経営者としての資質をアピールすることが大切です。

融資を受けるまでの流れ

融資を受けるには、まず融資審査を通過できる条件を整えることが必要です。具体的には、
・美容師として少なくとも3年以上の実務経験を積む
・開業や当初の運転資金に必要な額の3~5割の自己資金を貯める
・信用調査で引っかかることのないように行動する
などが挙げられます。
融資審査の前提条件を満たすことができたら、借入れ先を探します。借入れ先が決まったら、必要書類を揃えて融資の申し込み。書類や面接などの審査を経て、問題点がなければ融資が決定します。
融資の審査で1度失敗すると次のハードルが高くなるため、融資の申し込みに不安を感じる場合は、会計士や税理士などのプロに相談するのも1つの方法です。

融資の必要額を算出する方法

融資の必要額を計算するためには、まず、開業資金と運転資金の概算を出す必要があります。
開業資金とは、店舗の賃貸に関する費用や内装工事費、設備費、広告費、材料費など店舗をオープンできる状態にするまでかかる費用のこと。運転資金とは、店舗がオープンした後に発生する賃貸料や人件費、光熱費、材料費などの経費のことです。
この開業資金と運転資金を足したものから自己資金を引けば、融資の必要額が算出できます。運転資金については、最低でも3ヶ月分は確保したいところです。1か月分程度の運転資金でオープンする店もあるようですが、それでは、ちょっとした計算違いですぐに店が立ち行かなくなってしまいます。

「審査」というハードルを越えるために

美容サロン開業時の融資審査では主に次の3点が審査の明暗を分ける重要なポイントになります。
・事業計画書
・自己資金額
・職務経験
借入れをする機関によって何を重点的に見るか多少の差はあるかもしれませんが、この3つはどれも非常に大切です。
また一般の融資と同じように、信用情報も重要なポイントとなります。ほかに多額のローンがあったり、公共料金やクレジットカードの支払い状況に問題があると、審査に影響がでます。信用情報に傷がつかないよう、普段から注意しておきましょう。

美容サロン開業で利用できる主な資金調達先

美容サロン開業の資金調達先として一般的なのは、「日本政策金融公庫」と自治体の「制度融資」です。一般的に資金調達先として真っ先に思い浮かぶ銀行は、独自の創業融資には消極的で主に自治体の制度融資の窓口としての役割を果たすにとどまっています。
開業時に使える融資制度にはいくつかの種類があります。選ぶポイントとして次の3点を確認しましょう。
・金利
・担保・保証人
・融資の上限金額
日本政策金融公庫や制度融資の金利は、1~2%台と一般的なビジネスローンと比べてもかなり低く抑えられています。ただ、利用する融資制度によって1%前後の違いはありますので、利用条件と合わせて考えて、有利なものを選ぶようにしましょう。
また、担保・保証人の有無もとても大事な点です。昨今、保証人を快く引き受けてくれる人などそうはいませんし、保証協会に依頼する場合は保証料が発生します。
経営者本人の連帯保証人になる必要があるかどうかも重要です。経営者本人が連帯保証人となった場合、万が一お店が倒産すると負債は経営者個人のものとして残ります。
融資を受けるとき、必要額がちゃんと借りられるのかも気になるところでしょう。ここで気をつけたいのは、融資の上限金額=借りられる金額ではないということ。自己資金額や事業計画書によって借りられる限度額は変わってきます。

日本政策金融公庫

美容サロンの開業の資金調達先として一番利用されているのは日本政策金融公庫です。日本政策金融公庫にはいろいろな融資制度がありますが、美容サロンの開業に利用できるのは主に次の3つです。
・女性、若者/シニア起業家支援資金
・新規開業資金
・生活衛生新企業育成資金
これらは利用する制度によって、融資の上限額や担保や保証人の要件が異なります。なお、生活衛生新企業育成資金を利用するためには生活衛生同業組合に加入していることが条件となります。
また、上記融資制度の特例処置として利用できる「新創業融資制度」であれば、担保も保証人も不要、経営者本人が連帯保証人になる必要もありません。

自治体の中小企業融資

制度融資とも呼ばれるこの制度は、都道府県や市町村などの自治体が民間の金融機関や保証協会などと連携して融資を行う制度です。
保証協会とは、借主が返済できなくなった場合に代わりに返済を行う「保証人」のような役割をする機関のこと。借主は保証をしてもらうために保証会社に保証料を支払います。
制度融資では自治体がこの保証料の一部を負担するほか、金融機関に対して貸付けの元となるお金を預けて利用者が借りやすい環境を作ります。制度の名称・利用条件などは自治体ごとに異なりますので、詳しくはそれぞれの自治体のHPなどで確認しましょう。

都市銀行・地方銀行・信用金庫

銀行が一番嫌うのは、貸したお金が回収できなくなる貸し倒れです。創業融資では「過去の実績」というものがなく、貸し倒れのリスクもわからないため積極的に参入している銀行はほどんどないのが現状です。
ただし、創業融資を行なっている銀行がゼロというわけでもありません。きらぼし銀行の「ビジネスフリーダム」は創業資金としても使えますし、飯田信用金庫の「創業応援ローン未来STORY」のように営業区域内を対象に融資を行なっている信用金庫もあります。
銀行系カードローンで使い道の定めのないフリーローンを活用するという方法もありますが、金利も高く、開業時に利用するメリットはほどんどないでしょう。

開業時の融資は1度だけ!資金計画は慎重に立てよう

実績が何もないのに、お金が借りられることはそうそうありません。開業時の融資である「創業融資」は、そんな特別な性質を持った融資です。
開業後、新たな設備投資などのために融資を受けようとすると、計画の内容だけではなく、これまでの業務実績も問われることになります。「お店が落ち着いたら、また融資を受けて設備を拡充しよう」と思ってもその時の業績次第では借りられない可能性もあるのです。
たった一度しか受けられない創業融資のチャンスをどう活かすのか、長期的な見通しも踏まえたうえで資金計画や事業計画を立てることが必要です。

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