目次
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・美容サロンを開業するか迷ったらまずは情報を集めよう! ・開業準備に関する疑問 ・1.開業資金はいくら必要? ・2.開業準備期間はどれくらいかかる? ・3.開業には資格は必要? ・開業後に関する疑問 ・4.1人でもお店はまわせる? ・5.年収はどれくらい見込める? ・6.失敗しないために気をつけることは? ・美容サロンの開業を目指すなら計画的な事前準備を! |
美容サロンを開業するか迷ったらまずは情報を集めよう!
自分の美容サロンを開きたいと思ったら、まずは何をするべきなのでしょうか?お金を貯める、お店のコンセプトを考える、出店するエリアを選ぶ……など、開業するためには、どれもとても大切なことでしょう。
けれど、最初の一歩として最も重要なのは「情報を集めること」。開業に必要な資金や準備期間を知れば、開業可能な時期を逆算することができます。また、個人サロン経営の手法を知れば、開業に対する心構えもより具体的になるでしょう。「自分の美容サロン」を現実のものとするために、まずは知っておきたい美容サロン開業の実状について紹介します。
開業準備に関する疑問
そもそも開業準備とは何でしょうか?開業準備はゼロから新たなお店を作るために必要な準備のことで、一般的に次のような流れで行われます。
1.「お店のコンセプトの作成」を皮切りに、資金計画や事業計画といった具体的な計画を立てる。
2.出店に最適なテナントを探し、工事を行なう内装業に発注。その後に、資金調達を行う。
3.内装工事を進めながら、営業に向けた準備や広告宣伝活動を同時進行で行う。
言葉にすると簡単そうですが、どれも行き当たりばったりで乗り越えられる壁ではありません。開業準備の前段階として、これら全てに対応できる情報を集めておく必要があります。
どんな情報を集めたらいいのかわからないという場合には、美容サロン開業に向けたセミナーに参加したり、美容業界のことを良く知っている会計事務所などに相談してみたりするのもひとつの方法でしょう。
そして、もう一つ。情報のほかにも開業にかかせないものがあります。それは、開業するための資金です。開業に向けて行う「資金調達」では全てを外部から調達できるわけではありません。まずは、開業にかかるお金のこと、開業準備にかかる時間、そして、知っておきたい開業と資格の関係を詳しく見てみましょう。
1.開業資金はいくら必要?
開業資金とは、テナント家賃や工事費・設備費など開店までにかかる費用に加え、お店が軌道に乗るまでの運転資金を加えた総額です。金額としては、10坪程度、1~2席の小規模店舗で600万円程度、20坪5席程度のお店では1,100円程度とされています。もちろん、出店の地域や内装へのこだわり、機材の調達方法によっても金額が変ってきます。融資を受けられる限度額は自己資金の2~3倍程度と考え、逆算をして自己資金を貯めておきましょう。また、開業資金を計算する際には運転資金を多めに準備しておくと安心です。お店が軌道に乗るまでには半年程度かかるケースもよくあります。
2.開業準備期間はどれくらいかかる?
開業準備期間は人によって大きく違います。自己資金の貯蓄や情報収集がすでに終了しているところをスタートとして、数カ月~数年。完全に一人で準備するか、会計士などの専門家に相談するかによってもスピードは変ります。開業準備期間で注意したいのは、テナント決め前後でのスピードの違いです。テナント決めは時間をかけて納得のいく物件を探すのが鉄則。一方で、物件が見つかって賃貸借契約を済ませた時点から賃料が発生します。日程の無駄を出さないようスピーディーに準備を進めることで、余計な経費を削減することができます。
3.開業に資格は必要?
美容サロンを開業するために必要な資格はありません。たとえ、美容師免許がなくてもオーナーとしてなら美容サロンを開業することは可能です。もちろん、その場合は美容師免許を持つ人を雇う必要がありますが。美容サロン開業でチェックしておきたいのは管理美容師の資格です。美容師が常時2人以上いる美容サロンには管理美容師を置かなくてはならないと法律で定められています。管理美容師の資格を持つ人を雇うより、自分で資格を取る方が退職されてしまった時のリスクがありません。
3年以上の実務経験のある美容師であれば、所定の講習を受けると管理美容師の資格が得られますので、開業を考えている場合は余裕のあるうちに取っておくといいでしょう。
開業後に関する疑問
多くの美容サロンが開業する一方で、これまた多くの美容サロンが廃業する時代。個人経営で営業している美容サロンの多くが経営上の問題点として、「客数の減少」と「客単価の減少」を挙げています。地域によっては、美容サロンが飽和状態となり過酷な値下げ競争が激化する一方、少子高齢化で新しい顧客獲得も難しいなど、美容サロンを取り巻く環境は厳しいという現実もあります。
新規に開業を考えるとき、開業して本当にやっていけるのだろうか不安に思う人も少なくないでしょう。ただ、このような環境の中でも、しっかりと顧客を獲得し堅実な営業を続けている美容サロンがあることもまた事実。
開業後のイメージを掴むために、早い段階から実際に開業している人の話を聞いたり、成功している店を観察したりして、自分の経験以外の情報を蓄積させておきましょう。
その上で、出店を考える地域特性から収入を予測し、従業員を雇うか、ひとりで営業するかなどのさまざまなシミュレーションを重ねることも大切です。
自分の店で美容師としての実力を発揮するためには、まずは経営者としてお店を軌道に乗せる必要があります。
4.1人でもお店はまわせる?
厚生労働省の調査によれば、従業者数1名の美容サロンは全体の約3割を占めます。つまり、約3軒に1軒が「ひとり美容サロン」という計算です。ひとり美容サロンのメリットは、小規模な店舗で営業できるため開業資金が少なく済むこと。小規模な店舗は開業後も家賃や光熱費が抑えられます。従業員に支払う人件費が発生しないのも魅力でしょう。
一方デメリットもあります。お店に関するすべてのことを雑用まで含め1人で行うということは、精神的にも体力的にも大きなパワーを必要とします。万が一、過労などから体調を崩してお店に出られなくなると、お店は臨時休業となり、もちろん売上げは発生しません。
5.年収はどれくらい見込める?
年収は、出店する地域や美容サロンの規模、経費などに左右されるので、一概にいくらとは言えません。ただ、年収の概算を予測することはできます。予想客数×予想客単価で一日の売上高を計算し、それに1ヶ月の営業日数をかければ月の売上高が算出できます。そこから、テナント家賃、借入金の返済、人件費、材料代、光熱費、広告宣伝費、図書新聞費、税金などの経費を差し引いた残りが利益となります。
出店したい地域によって、予想客数や予想客単価は変わってきますので、地域の情報をリサーチしてみましょう。その上で、予想される経費を差引けば月の利益が算出できます。この月の利益を12倍すればおおよその年収が予測できます。
6.失敗しないために気をつけることは?
美容サロン開業・経営で失敗しないために必要なことは、まず、開業準備にお金をかけすぎないことです。自分の理想の美容サロンを作ろうと内装などにお金をかけすぎると、開業後の経営を圧迫する結果となってしまいます。また、美容師としての腕はもちろん大切ですが、開業するなら経営者としての腕も必要となります。美容師としての技術とともに、経営者としてのノウハウも貯えておきましょう。
経費を最低限に抑える努力をしつつ、集客に力を入れることが重要です。お客さんに美容サロンまで足を運んでもらえなければ、磨いてきた技術を披露することもできません。
美容サロン開業を目指すなら計画的な事前準備を!
紹介してきたように、美容サロンは「開業までこぎつければ、あとは何とかなる」という状況ではありません。開業までの流れはもちろんのこと、開業後に想定されるあらゆる事態についても、まずは徹底的に情報を集めましょう。開業してもお店が軌道にのるまでは、金銭的に苦しい状況が続くかもしれないと想定したうえで、資金計画を立てることも重要です。美容サロンの業務に集中するためには、お店の運転資金はもちろんですが、自分自身の生活費についても余分にキープしておく必要があります。開業はゴールではなく、スタート地点。未来をしっかりと見据えることが大切です。
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